M 様投稿作品






これより、四つ葉劇団による桃太郎2を開演いたします。

ブーーーーー
スルスルスル・・・


昔々あるところに、お爺さんとお婆さんと桃太郎が住んでいました。

「一体何人の人が、君が桃太郎であることを憶えているだろうね。」
「・・・そんなことはもうどうでもいいです・・・」
「そんなに気を落とさないでください。高志さん。」

かつて、ともに鬼と戦った仲間もこの村に住み着いていました。

「お〜い、高志〜、山にしばかれに行くぞ〜」
「あの〜、芝刈りだと思うのですが・・・」
「どっちでも変わらん変わらん。」
「変わりすぎだ。それに今回は芝刈りじゃない。」
「え、えと、確か、竹を取りに行くんだよね・・・?」
「おお、そうだぞ。」

今日はその仲間と一緒に竹を取りに行く約束でした。
え? なぜかって? そんなの気にしちゃいけません!!

「さて、どこかに手ごろな竹は・・・と」

山に着き、桃太郎がちょうどいい竹を探していると、

「おお〜、でっかいな〜〜」
「これは・・・見事ですね・・・」
「すご〜い・・・」

お供の皆が何かを見て絶句しています。

「ん? どうしたんだ?」
「あ、芳野先輩。これを見てください。」

犬が指差すほうを見てみると、

「でかっっ!!!」

大人が十数人手をつないで、やっと一周できそうなほど大きい竹がそびえ立っていました。

「・・・つーか、でかすぎだろ・・・」

桃太郎が呆然と天井まで・・・じゃなく、大空高くそびえる竹に見入っていると、

「あれ? 芳野君、この竹・・・」
「よく見ると光ってますな。」
「あ、ほんとに光ってます。」

竹の中心部がほんの小さな淡い光を放っています。

「なんだありゃ?」

桃太郎がよく見ようと竹に近づくと、
カッ!!! と、目も開けていられないくらいに光が強まりました。

「うおっ!?」
「おおっ!?」
「ひうっ!?」
「きゃっ!?」

「ふふふ・・・驚いてる驚いてる♪」

出番がないからって照明をいじらんでください。

「ふぅ、やれやれ、やっと光も収まったし、それじゃ切るか。」
「で、でも・・・どうやって?」
「この斧で地道にやるしかないか・・・」

桃太郎が、お爺さんから借りてきた斧を取り出しました。

「おいら、いい物持ってるぞ♪」

サルがなにやら白い半円形のポケットをごそごそやっています。

「パンパカパーン♪ チェーンソー♪」
「「「えええええっ!?」」」

「おおお、お前どっからそんな物を!?」
「せーとかいちょーが持ってけって。」
「あんのせんぱいぐぁーーーー!!」
「芳野先輩! 落ち着いてください!」
「よ、芳野君! 落ち着いて!!」

桃太郎が咆哮しながら暴れていると、
ヒュッ プスッ
どこからともなく麻酔弾が飛んできて、桃太郎は落ち着きを取り戻しました。
別の言い方をすれば、寝たとも言います。

「ミッション終了しました。」
「はい。ありがとうございます。」 ピッ(携帯を切る音)
「葵のおかげで事なきを得たな。」
「あんまりいじめちゃかわいそうですよ。」

桃太郎は程なくして目を覚まし、せっかくだからとチェーンソーで竹を切り始めました。
チュイーン!! 

(かぐや姫が入ってたら真っ二つだろうな。)

そんな怖いことは考えないように。

竹が真っ二つになると、なんと中から角(?)が出てきました。

「なんだこれ?」
「なんだ〜?」
「なんでしょうね?」
「な、なんだろ?」

桃太郎とお供たちが角(?)をしげしげと眺めていると、突然!!
ピカッ! バシュッ! 角(?)が発光し、村に向かって飛んでいきました。

「なんなんだよ!」
「とにかく追いましょう!」

桃太郎たちが角(?)を追って村に戻ってくると、

「こ、こずえ!?」

村の真ん中の広場で、角(?)を額につけ、うずくまっている娘を発見しました。
娘の周囲には、妖気が立ち込めているようでした。

「た、高志・・・たすけ・・・て・・・」
「こずえっ!!」

桃太郎が駆け寄ろうとしました。が・・・
バシュバシュッ!! 娘からあふれ出た妖気が桃太郎の行く手をはばみました。

「た、たか・・・し・・・」

スッ と、こずえの姿が溶けるように消えていきました。

「こずえ! こずえーーーーー!!」

桃太郎の叫びは、むなしくこだまするだけでした。





「まさか・・・封印が・・・?」
「ああ、解けてしまったようだね。」
「封印って?」

とりあえず家に戻ってきた桃太郎たちは、そこで衝撃の真実を知ることになりました。

「数百年前、このあたりには凶悪で強大な一匹の鬼がいたんだ。」

とつとつと語りだすお爺さんに、桃太郎たちはただ黙って聞き入っていました。

「その鬼は、何十という村や町を焼き、何百という人を殺した。
 何度も討伐隊が組まれたがすべて全滅、人々は嘆き悲しみ、絶望することしかできなかった。
 だがある時、その鬼を退治しようとする呪術師が現れた。
 その呪術師は類まれなる力を持ち、三日三晩の死闘の末、鬼を封印することに成功した。
 その封印は特殊なものだった。鬼を、本体と妖力の源である角に分けたんだ。
 そして、本体を自分自身に、角を山の中に埋め封印した。
 そうすることで、封印をより確実なものにしようとしたんだろう。
 だけど、まさか竹に埋もれて地上に出てくるとは思わなかったようだね。」

「その竹を切ってしまった・・・と?」
「そういうことだね。」

「でも、何で角はこずえについたんだ〜?」
「それは、おそらく彼女の中に鬼の本体があるからだよ。」

お爺さんはとんでもないことをさらっと言いました。

「「「「ええええええええっっっ!!!」」」」
「でも、そう考えるのが妥当ですね。」
「そう、誰でもよかったのなら、すぐそばにいた君たちにとりつくはずだからね。」
「じゃ、じゃあ、こずえは今どうなってるんですか・・・?」
「もしかしたら、すでに鬼になっているかもしれない。」
「そ、そんな・・・」
「こ、こずえが? 鬼に?」
「ううっ・・・」
「こ、こずえちゃん・・・」

皆が悲しみに沈んでいきました。

「だが、まだ間に合うかもしれない。」
「え?」

お爺さんが家の奥から一つの笛を持ってきました。

「これは?」
「鳳凰の笛だ。これで鳳凰を呼べばどこにでもひとっ飛びできる。」
「でも、どこにいるのか・・・」
「たぶん地獄だろう。」
「地獄!?」
「鬼は妖力を取り戻したいだろうからね。それなら地獄の最下層が一番早い。
 そして、地獄は鬼ヶ島の地下深くにある。」
「そこに、こずえが?」
「おそらく、ね。」

桃太郎は一瞬のためらいの後、言いました。

「行きます。」
「地獄には鬼が数え切れないほどいる。」
「それでも。」
「生きて戻れる保証はない。」
「それでも!」
「そもそも、本当にそこにいるかも分からない。」
「それでも行かなきゃならないんです!!」

すでに、桃太郎に迷いはありませんでした。

「わかった。もう止めはしないよ。それじゃあ、他の皆は?」
「おいらはこずえの友達だ。友達が困ってたら助けに行くのは当たり前なんだな!」
「あたしもこずえちゃんの友達だから。」
「ボクも及ばずながら助太刀いたします。」

お供たちの返答に、お爺さんは満足げにうなずきました。

「では、これを持って行くといい。」
「これは、木刀ですよね?」
「うん。ある高名なご神木から削りだしたものだ。霊験あらたかだぞ。」
「今回は玄鋼じゃないんですね。」
「おや? そっちの方が良かったかな?」
「いえいえ! 滅相もございません! ありがたく使わせていただきます!」
「それでは、これもどうぞ。お守りです。」
「ありがとうございます。」
「気をつけてくださいね。何か、嫌な予感がします。」
「はい。」

「それじゃあ、いってらっしゃい。」
「どうか、お気をつけて。」
「はい、行ってきます。」
「行ってくるですな。」
「行ってきます。」
「い、行ってきます。」

ピィーーー 桃太郎が鳳凰の笛を吹くと、天から鳳凰が現れ、皆を乗せて飛び去っていきました。

「今回は、辛い旅になりそうだね。」
「大丈夫でしょうか?」
「信じよう。ボクらに出来るのはそれだけだ。」
「そう、ですね。」






「この下に地獄があるのか・・・」

鳳凰は、鬼が島の中心にある巨大な穴を下へ下へと降りていきました。
しばらくすると、とても広い空洞を横断するように流れる巨大な川の上に出ました。

「これって、もしかして・・・」
「三途の川、でしょうか・・・?」
「え? で、でも、三途の川ってお花畑があるんじゃ・・・?」
「きっとそれは天国のほうなんだろうな。」
「う〜〜、こずえ〜〜・・・」

岸に着くと、鳳凰は皆を下ろし、どこかに飛び去っていきました。

「あの洞窟から奥に行けそうだな。」
「奥には、な、何があるのでしょうか?」
「地獄・・・だろ・・・」
「芳野君・・・あたし・・・怖い・・・」
「なぁに、大丈夫さ・・・(多分)」
「こずえはどこだ〜〜・・・」

桃太郎たちが洞窟に向かって歩いていくと、その入り口には、

「は〜っはっはっはっ、やっと出番だ〜♪」
「あんたら遅すぎ!! 退屈で退屈でしょうがなかったじゃない!!
 思いっきり憂さ晴らしさせてもらうわよ!!」

とってもうれしそうな青鬼と、すんごい形相で怒っている赤鬼がいました。

「性懲りもなく出やがったな。」
「出やがったなとはなによ!! ずっと待ってるこっちの身にもなりなさいよ!!
 暇で暇でしょうがなかったのよ!! 酒止められちゃって何もすることなかったんだからね!!」
「いや、舞台袖で酒飲むのは止めるべきだろ・・・」

至極もっともな意見でした。

「・・・と、とにかく! ここから先へは行かせないわよ!」
「そうだそうだ〜♪ 行かせねぇぞ〜♪」

赤鬼と青鬼は金棒(今回は作り物)を取り出しました。

「お、今回は金属バットじゃないんだな。」
「そのようですね。」
「良かったね。」

桃太郎が安心して木刀を構えようとしました。が・・・

「お前ら、邪魔だーーー!!」

いきなり猿が飛び出し、青鬼にシャイニングウィザードをかましました。

「ぐはぁっ!」
「きゃぁぁっ!」

青鬼は赤鬼を巻き込んで吹っ飛びました。
その脇を猿が奥に向かってかっ飛ばしていきました。

「こずえーー!! 今行くぞーーー!!」
「お。おい! 待て!」
「あ! ま、待ってください!」
「あ、あたし、走るの苦手・・・きゃっ!」

雉が転んでしまいました。

「お、おい、大丈夫か?」
「い、痛い〜〜」

桃太郎が雉を引っ張り起こしました。

「ボク、先に行って止めてきます!」
「ああ、頼む。」

犬が猿を追って、洞窟の奥へと走っていきました。

「ご、ごめんね。あたしのせいで・・・」
「まぁ、しょうがねぇよ。とにかく、オレたちも追いかけよう。」
「うん。」

桃太郎と雉は、地獄へと続く暗闇へゆっくりと歩いていきました。





地獄 第一階層 針の山

「刺さったら痛そうだな・・・」
「こ、怖い・・・」

目の前には、人間を串刺しにできそうな大きさの針が無数に集まってできた大小さまざまな針の山が、数え切れないほど連なっていました。
遠くには、針の上を飛び移りながら山を越えていく猿と犬の姿が見えました。

「す、すご〜い・・・」
「やつらなら『サスケ』も簡単にクリアできそうだな・・・」

「あたしたちは、どうするの・・・?」
「いくらなんでもあれと同じことは出来ないからな。
 針のないところを歩いていくしかないか。」
「そ、そうだよね。・・・良かった。」

桃太郎と雉が山の間を縫うように歩いていると、

ヒュ〜〜〜 ドスーーーン!! 突然針が落ちてきました。

「きゃーーー!!」
「な、なんだっ!?」

桃太郎と雉が驚いていると、赤鬼と青鬼が山の上に現れました。

「「わ〜っはっはっは♪」」
「なんだかんだと聞かれたら♪」
「答えてあげるが世の情け♪」

ピピーーー(笛の音) 某ワンパターンアニメをパクッちゃいけません。

「ちぇっ、せっかく練習したのになぁ・・・」
「せめて最後までやらせてくれなきゃ徹夜した甲斐がないじゃない!!」
「いや、その程度のセリフで徹夜するなよ・・・」

一瞬赤鬼の額に青筋が浮かびましたが、すぐに余裕の笑みを戻しました。、

「と・に・か・く、あの猿は行っちゃったし、存分に高志をいじめるわよ〜〜ん♪」
「よっしゃあ♪ いじめるぞ〜〜♪」

赤鬼と青鬼はそこらの針を抜き、桃太郎めがけ投げつけてきました。

「うわっ! あ、危ねえっ!! ダンボール製だからって本気で投げるなっ!!」

コラ! 本当のことを言わないように!!

「むっ! よくも避けたわね〜。高志のくせに生意気よっ!!」
「そうだそうだ♪ 生意気だぞ〜♪」

まるでジャイ○ンとス○夫のようなセリフを言い、手当たり次第に投げつけてきました。

「うおっ!」
「きゃっ!」
「だ、大丈夫かっ!?」
「う、うん。なんとか・・・」
「くそっ! このままじゃ・・・こうなったら!」

桃太郎が木刀を振り上げました。

「どりゃっ!!!」

そして、山に向かって思い切り振り下ろしました。

「な、なにっ!?」

グラグラグラ・・・ ドドドドーーーーーン!!
なんと! 針の山が崩れていきました。

「しょ、所詮はハリボテかっ!」
「大道具係! もっとちゃんと作りなさいよっ!!」

哀れ、赤鬼と青鬼は崩れた針の山の下敷きになってしまいました。

「よし! 先を急ぐぞ!」
「う、うん。」



地獄 第二階層 血の池

「き、気持ち悪い・・・」
「これ、全部、血、なのか・・・?」

見渡す限りに赤黒く、ぬめりとした液体が広がっていました。
そして、ところどころにある島を幾本もの綱がつないでいました。

「この綱を渡っていけってことか・・・」
「き、切れたりしないかな・・・?」
「結構丈夫そうだし・・・なんとかなるだろ。」

桃太郎と雉がおそるおそる綱の上を渡っていくと、

「うわーーーーー!!!」

叫び声が聞こえてきました。

「この声は! チビか!?」
「芳野君! あそこ!!」

見ると、猿と犬がちょうど綱の真ん中で、綱に必死にしがみついているようでした。

「おおおおお、落ち、落ち、落ちる〜〜〜」
「うわわわわ、や、やめてください〜〜〜」

「あ〜っはっはっは♪ 落ちるがいいわ〜〜〜♪」
「落ちろ〜♪ 落ちろ〜♪」

赤鬼と青鬼が両側から綱を揺すっていました。

「せこいな・・・ていうか、あいつら埋まったんじゃ・・・」
「と、とにかく、二人を助けないと!」
「まったく、しょうがないな。」

桃太郎は手前側にいる青鬼に近づくと、不意打ち気味に蹴りを入れました。

「うおおおおっ!?」

バシャーーン! 綱を揺らすことに夢中で桃太郎の接近に気づかなかった青鬼は、顔面から血の池に落っこちました。

「た、高志! 助けてくれ〜〜〜」
「自業自得だ。自力でがんばれ。」
「そんな殺生な〜〜〜・・・ブクブク」

青鬼は血の池に沈みました。

「後はねーちゃんか。」
「ちっ! こうなったらしょうがないわね!」

スパッ! どこから取り出したのかはさておき、赤鬼がナイフで綱を切ってしまいました。

「おーーーーーっ!!」
「ひうーーーーっ!!」

猿と犬が血の池に落下する!! と思ったその時!!
バサッ!

「あれ? 落ちてない・・・?」
「おお〜〜! 浮いてるぞ〜〜!」

雉が宙を飛び、空中で二人を引っ張りあげたのでした。

「つ、塚原!?」
「くっ!」

雉はふらふらと桃太郎のところまで飛んできました。

「はぁっ!」

ドサッ 雉が二人を下ろしました。

「はぁ・・・はぁ・・・」
「大丈夫か?」
「う、うん・・・だい、じょうぶ・・・」

「あ、ありがとうございました。おかげで助かりました。」
「ありがとな〜〜」

桃太郎は猿に歩み寄ると、
ガシッ! と首根っこを引っつかみました。

「おおっ!? 高志! 何をする!!」
「何をするじゃねぇ! 元はといえば、お前が一人で先走るからこうなったんだぞ!! しっかり反省しろ!!」

すると、猿は嗚咽を漏らし始めました。

「だって、こずえが、こずえが〜〜〜」

「芳野君・・・」
「塚原・・・」
「もう、許してあげて・・・」
「・・・だけど、な・・・」
「芳野君・・・」
「・・・わかったよ。」

桃太郎が下ろすと、猿はぺたんと座り込んでしまいました。
そんな猿に、雉はやさしく語りかけました。

「ひっく、ひっく」
「いい? 鉄太郎ちゃん。鉄太郎ちゃんの気持ちは良く分かるけど、
 でも、鉄太郎ちゃんに何かあったら一番心配するのはこずえちゃんなんだよ。
 こずえちゃんに心配かけさせてもいいの?」
「・・・やだ・・・やだ・・・」
「だったら、皆で一緒に行こう。そうすれば、きっとこずえちゃんを助けられるから。ね?」
「・・・うん。」
「さ、涙を拭いて。鉄太郎ちゃんは、元気に笑ってる顔のほうがいいよ。」
「・・・うん!」

グシグシ 猿は涙を拭うと元気よく立ち上がりました。

「よし! 行くぞ! 高志!!」
「ああ。さっさと助けて、とっとと帰るか。」

元気になった猿を見て、他の皆も笑顔になるのでした。



地獄 第三階層 灼熱地獄

「う〜〜、暑いぞ〜〜」
「これは、辛いですね・・・」
「塚原、大丈夫か?」
「ご、ごめんね。あたし、暑いの苦手で・・・」

ここはそこらじゅうから溶岩が噴出し、得意とか苦手とかいうレベルではありませんでした。

「こんなとこ、さっさと抜けちまおう。」

桃太郎がそう言って歩き出すと、

「ところがそうはいかないぞ〜〜♪」
「今度こそ息の根を止めてあげるわ!!」

またもや例の二人が現れました。

「またかよ・・・ていうか、何で青鬼きれいになってんだよ?」
「シャワー浴びて着替えてきたんだ♪ いや〜、俺ってきれい好きだな♪」
「そんな時間どこにあったんだ?」
「細かいことは気にしな〜い♪」

「お前ら! また邪魔するのか!?」
「もういい加減にしてください!!」
「あ、あたしたちはこずえちゃんに会いたいだけなんです!」

お供たちの言葉を聞いて、赤鬼の怒気がますます膨れ上がりました。

「あんたたち、さっきから黙って聞いてりゃ好き勝手言ってくれちゃって・・・
 私だってねぇ! 好きで赤鬼やってんじゃないのよ!!
 だからこれくらいいいでしょうがーーーー!!」

赤鬼はそう叫ぶと、火炎放射器を取り出しました。・・・って、オイオイ。

「消し炭になるがいいわーーーー!!」

ゴォォーーーッ!! 数メートルはある火炎が桃太郎たちを襲いました。

「うわっ!! ねーちゃん、それはやばいって!!」
「あちっ! あちちっ!!」
「ひううっ! あ、熱いですーーーっ!!」
「きゃーーーっ!!」

「あーっはっはっはっはっは♪」
(せ、先生。さすがにそれはまずいんじゃ・・・)
(あ? いいのよ。ちゃんと当てないようにはしてるから。)
(でも・・・)
(だ〜いじょうぶだって♪)
(はぁ・・・)

「く、くそっ! このままじゃ・・・」
「で、でも、どうするの?」
「何か方法はないのか!?」

桃太郎が、現状を打破するための方法を無い知恵絞って考えていると、(無い知恵って言うな!)

「ボ、ボクがやってみます!」
「神崎!?」
「だ、大丈夫です! 木刀を貸してください!」
「・・・分かった。だが、無理はするなよ。」
「はい!」

犬が火炎に向かって木刀を構えました。

「ふっふ〜〜ん♪ 何するつもりか知らないけど、そんな木刀じゃ燃えちゃうわよ〜♪」
「すぅ・・・はぁ・・・」

犬は呼吸を整え、カッと目を見開くと、

「神崎流剣術技の三!!『斬空刃』!!」

ヒュッ! 何かが空を切る音がしたかと思うと、炎が割れ、火炎放射器が真っ二つになりました。

「な、なにっ!? なんなのっ!?」
「おおっ!! 高志から聞いてはいたけど、神埼って本当にすごいんだな!」
「くっ! ここはいったん引くわよっ!」
「あいあいさー。」

鬼たちは逃げていきました。

「ふぅ・・・」
「すごいな。まさかこんなことまで出来るとは思ってなかったぞ。」
「ほんと、すごい。」
「そ、そんな・・・それほどでもありませんよ。」
「む〜〜〜、おいらも負けていられないんだな。」

犬は照れながらも嬉しそうでした。

「それにしても、どうしてあんな危ない物がここに・・・?」
「・・・それは考えるまでも無いだろ。」


「うん。やはりあれくらいはやらないとな。」
「今回は何事もありませんでしたが、もし何かあったらどうするのですか?」
「ちゃんと考えてある。大丈夫さ。」
「でも、あまり危険な物は持ち込まないでくださいね。」
「わかったよ。葵は心配性だな。」



地獄 第四階層 極寒地獄

「う〜〜、寒いぞ〜〜」
「これは、辛いですね・・・」
「塚原、大丈夫か?」
「ご、ごめんね。あたし、寒いの苦手で・・・」
「あれ? 暑いのも苦手じゃなかったか?」
「ほ、ほんとにごめんね・・・」

猛吹雪のため視界が悪く、数メートル先を見るのもやっとといった具合でした。

「これじゃあ、どこを歩いているかも分からなくなりそうですよ。」
「高志、どうする?」

桃太郎はしばし思案した後、ぽんと手を打ちました。

「そうだ。こんな時こそ右手の法則だ。」
「え? フレミング?」
「いや、違う。こう、壁に右手をつけてだな・・・って、冷たっ!!」
「この壁、氷で出来てるみたいですね。」
「くっそ〜〜、これじゃこの作戦は無理か・・・」

怒った桃太郎が氷の壁をガシガシ叩いていると、

「高志、あっちからなんか来るぞ。」
「あ? あ〜、確かになんか近づいてきてるな。あのシルエットは・・・」
「も、もしかして、ドラ○もん?」

確かに玉を二つ積んだような形ですが違います。

「あれは、雪だるまですね。でも、なんで雪だるまが動いているのでしょうか?」
「しかも二つだ。な〜んか、嫌な予感がするな・・・」

二つの雪だるまは、高志の目の前まで来ると、
ブンッ! スコップを叩きつけようとしました。

「おっと、そんなの当たらねぇよ。」

桃太郎は簡単に避けました。が、雪だるまがかぶっていたバケツがパカッと開くと、
ドドドドドッ! どうやって入れていたのか分からないほど大量の雪玉が桃太郎を襲いました。

「うおおおおっ!?」

桃太郎は生き埋めになってしまいました。

「よっしゃあ♪ 成功だ♪ ざま〜みろ〜♪」
「うっふっふ〜♪ 今度こそ一矢報いたわよ〜♪」

バコッ! 雪だるまの中から赤鬼と青鬼が出てきました。

「あっ!! 雪だるまの正体はお前らだったのか!!」
「あ、あの〜、今気づいたんですか?」
「うむ、ぜんぜん分からんかった。」
「はぁ・・・」

猿の鈍さに犬は呆れ返ってしまいました。

「さてと、次の仕掛けの用意もあるし・・・じゃね〜♪」
「さらばだっ!」

鬼たちはどこかに去っていきました。

「え!? 今回はこれだけですか!?」

前回がかなり過激だっただけに、とってもびっくりでした。

「くっそ〜、あいつら、よくもやりやがったな。」
「あ、芳野君、大丈夫?」

桃太郎がやっと雪の中から這い出してきました。

「今度あったら憶えてろよ。」



地獄 第五階層 無間地獄

「・・・こんなに一杯、どっから連れて来たんだよ・・・」

見渡す限り鬼、鬼、鬼、ただひたすらに鬼ばかりいました。

「さすがは無間地獄、と言ったところでしょうか・・・」
「無間地獄って何だよ?」
「え、えっとね、絶え間無く苦を受ける地獄のことだよ。」
「おお、さすが塚原。まるで生き字引だな。」
「え!? そ、そんなことないよ。」
「しかしまぁ・・・この数、どうするかね・・・」

「そんなの関係ないんだな!」

猿は突然叫ぶと、鬼の群れに突っ込んでいきました。

「こずえのためなら何千何百の鬼でも、おいらを止めることは出来ないのだ!!」

「ったく、先走るなって言ったのに・・・しょうがない! あいつに続け! 突っ切るぞ!!」
「はいっ!」
「う、うん!」

桃太郎たちが鬼たちを蹴散らしていきました。
その中には、あの赤鬼と青鬼もいたような気もします。

「その他大勢に埋もれてしまうとは・・・」
「次よ! 次!」



地獄 最終階層

「やっとここまで来れたな・・・」
「ずいぶん時間がかかってしまいましたね・・・」
「でも、もうすぐそこだ。」
「こずえ・・・」

桃太郎たちの目の前に、大きな門がありました。

「この向こう、か・・・」

桃太郎が門を開けようとすると、後ろから声が聞こえました。

「そこまでよっ!」
「それ以上は行かせないぞっ!」

あの二人でした。

「最後の最後まで邪魔する気か・・・」
「鬼にもプライドってものがあってね。悪いけど、行かせないわよ。」
「四対二で勝てる気か?」
「それなら心配御無用! 今回は強力な助っ人がいるのだ♪」

青鬼は振り返ると、

「黒鬼く〜ん♪ いらっしゃ〜い♪」

黒鬼を呼びました。

「やれやれ、まさかこんなことをやらされるとは・・・」
「眉墨っ!? 何でお前がこんなところにっ!?」
「人数が足りないから来てくれと生徒会長に言われてな。
 大会も一区切りついたから承諾したんだが・・・こんな役とはな・・・
 だが、考えようによっては運がよかったのかもしれん。」

黒鬼は犬を見て、不敵な笑みを浮かべました。

「神崎君! 今一度、勝負だっ!!」
「え? え? ええええっ!?」
「君に負けてから、俺は血のにじむような特訓を続けた。今なら君に負けはしない!」
「で、でも・・・」

犬が迷っていると桃太郎が声をかけました。

「神崎、受けてやれ。」
「え!? で、でも・・・」
「四対三になった今、確実に勝てる戦法を取らなきゃならない。
 お前が眉墨を倒してくれれば後はどうとでもなる。」
「・・・わかりました。眉墨先輩、その勝負、受けてたちます!」

黒鬼は犬に向かって竹刀を放ると、自身も竹刀を構えました。

「・・・いくぞ!!」

犬と黒鬼の死闘が始まりました。

「じゃあ、こっちも始めるか。」
「そうね。ここらで決着付けとかないとね。」
「高志、容赦しねぇぞ。」
「それはこっちのセリフだ。」

桃太郎たちと鬼たちのにらみ合いが始まりました。
双方一歩も動かず、永遠の時が過ぎるかと思ったその時!!

「まだるっこしいのは嫌いなんだなーーー!!」

いきなり猿が飛び出し、青鬼に超必殺真空跳び膝蹴りをかましました。

「ぐはぁっ!」

青鬼はあっさり地に倒れ付しました。

「ぶいっ!」
「せ、せめて最後くらいまともにやりたかった・・・」

泣いている青鬼を右足で踏みつけ、猿は高々とVサインをしたのでした。

「こっちもいくぞ! ねーちゃん!」
「望むところよっ!」

桃太郎と赤鬼の戦いも始まりました。
バシッ! ガシッ! 木刀と金棒(今回は作り物)が打ち合う音が絶え間なく響きました。

「はぁ・・・はぁ・・・やるわね。」
「ねーちゃんこそ、な。」

このままではいつまでたっても終わらない、と桃太郎は意を決しました。

「これで決めるっ!」
「勝つのは私よっ!」

桃太郎に向かって金棒(今回は作り物)が振り下ろされました。
ヒュオンッ! ガツッ! しかし、それは空を切り、地に突き刺さりました。

「!!」
「『○巻閃』!!」

すばやい回転で金棒(今回は作り物)を避けた桃太郎は、回転の勢いを利用し金棒(今回は作り物)を弾き飛ばしました。

「オレの勝ち、だな。」
「私の負けね。さぁ、止めを刺しなさい。」

「う〜ん・・・やだ。」
「や、やだって・・・なんで!?」
「だって、無抵抗のねーちゃんを殴れねぇよ。」
「鬼を倒すことが桃太郎の役目でしょっ!」
「そ、それは・・・あ! 待てよ! 桃太郎は鬼を懲らしめたんだから、倒す必要はない!
 そうだろ!? ねーちゃん!」

「え!? でも、それはいくらなんでもへりくつでしょ。」
「別にへりくつでもいい! とにかく、決着はついたんだからこれ以上やりたくない!」

「まったく、無駄に優しいんだから。」
「無駄って言うなよ・・・」
「だから・・・」
「え?」

「ん〜ん、なんでもない。それより、早くこずえちゃんとこ行ってあげなさい。」
「あ、ああ。行くぞ。塚原、チビ。」
「うん。」
「だからチビって言うなー!」

桃太郎の後姿をどこか遠い目で見つめながら、

「だから、皆が高志を好きになっちゃうのよ・・・」

赤鬼は、少し寂しそうに呟いたのでした。


「はっ!!」
「ぬぅんっ!!」

場面変わって、犬と黒鬼の一騎打ち。

「あっちは終わったようですね。」
「では、こちらもそろそろ終わりにするか。」

二人の間に見えない火花が飛び散りました。

「いくぞっ!!」
「はいっ!!」

二人が大きく地面を蹴ると、一瞬のうちに二人の間合いが縮まりました。

「うおおおおおおおっっっ!!」
「神崎流剣術技の一!!『地爆斬』!!」

懇親の力を込めた二つの竹刀がぶつかったその瞬間! なんと! 二つの竹刀が爆砕しました!!

「な!? なにぃっ!?」

「これでは、引き分け、ですね。」

「ふっ、何を言っている。俺の負けだろう。」
「え・・・で、でも・・・」
「俺に気を遣う必要はない。それより、またいつか、俺の挑戦を受けてくれるか?」
「・・・はい。」
「そうか・・・では、また会おう。」

満足げな笑みを浮かべると、黒鬼はどこかへ去っていきました。

「神崎、勝ったみたいだな。」
「はい。」
「よし、じゃあ行くか。」

桃太郎たちは重い門を開け、奥へと進んでいきました。



地獄 最終階層最深部 妖気の穴

その部屋の奥には巨大な穴が開いていて、そこからは密度の高い妖気が絶え間なく流れ込んできていました。
そして、その穴の手前に、娘はいました。

「こずえ!」
「佐伯さん!」
「こずえちゃん!」
「こずえっ!」

娘が、こちらに背を向けて立っていました。

「高志・・・」

娘はゆっくりとこちらに振り向きました。

「こ・・・こず、え・・・」
「あ、あああ・・・」
「こずえ・・・ちゃん・・・?」
「こずえ・・・なのか・・・?」

娘に普段の明るい笑顔はなく、鬼気をまとった無表情があるだけでした。

「私、鬼なんだって。」

娘は何の感情も浮かべず、淡々としゃべりました。

「ほら、ここに角があるでしょ。だから私、鬼なんだ。」
「こずえ! 何言ってんだ!? お前は鬼なんかじゃ―――」
「だから、私、高志と闘わなくちゃいけないの。」
「なっ!?」
「ごめんね。」

娘は妖気で大きな段平を作ると、桃太郎に斬りつけてきました。

「う、うおおおっ!?」

娘の動きは思いのほか早く、桃太郎は避けきれませんでした。
ズバシャァァッ! 桃太郎の胸の上を段平の刃が走っていきました。

「うあぁぁっ!・・・って、あれ?」

よく見ると、胸から下げたお守りの中に分厚い鉄板が仕込まれていて、それが桃太郎の身を守ったのでした。

(お婆さん、ありがとうございます。)

娘が次の攻撃のために身構えました。

「佐伯さん! やめて下さい!!」
「こずえちゃん! お願い! やめて!!」
「こずえ!!」

「ごめんね。」

娘が段平を無造作に一振りしました。
ゴオォォォッ! 妖気によるすさまじい衝撃波が桃太郎たちを襲いました。

「うわぁぁっ!!」
「きゃぁぁっ!!」

その一撃だけで、桃太郎たちは全身を切り裂かれ、吹き飛ばされました。
桃太郎たちが倒れると、止めを刺すべく、娘が近づいてきました。

「ごめんね。」

娘が段平を振り上げ、桃太郎に振り下ろそうとした時、

「違うだろ。」
「?」
「お前は、鬼なんかじゃない。」
「私は鬼。この角、見えるでしょ?」
「それでも違う!」

桃太郎は満身創痍の体で立ち上がると、言いました。

「お前は、こずえだっ!!」
「!?」
「角がついてるとか、そんなこと関係ないっ! こずえはこずえだっ!!」
「!!!」
「そうだろ? こずえ。」
「わ、私・・・は・・・」

「そうです。佐伯さんは佐伯さんです。」
「うん、こずえちゃんはこずえちゃんだよ。」
「う〜〜、難しいことはよく分からんが、何があってもおいらはこずえの友達なんだなっ!」

お供たちも立ち上がり、全身の怪我にもかかわらず、笑顔で言いました。

「でも、でも、私、は・・・」
「いいんだ、いいんだよ、こずえ。」

桃太郎が娘を抱きしめました。

「もういいんだ。」
「でも、私、鬼なのよ?」
「関係ない。」
「角があるのよ?」
「関係ない。」
「妖気を操れるのよ?」
「それも関係ない。」
「簡単に人を、殺せる力があるのよ!?」
「お前はそんなことするやつじゃないだろ?」

「う、う、うわ〜〜〜〜ん、高志〜〜〜〜」

娘の瞳から涙が落ちると、娘の体から立ち上っていた妖気は音もなく消えていきました。




「やっと村に帰れるな。」
「・・・本当に大丈夫かな・・・?」
「大丈夫だって。ちゃんと説明すれば分かってくれるさ。」
「・・・うん・・・」

娘は、自分の額についたままの角のせいで村人を怖がらせたりしないか、と不安を感じていました。

「きっと大丈夫ですよ。だから元気を出してください。」
「こずえちゃんは元気に笑ってるほうがいいよ。」
「うむ、元気があれば何でもできる! いくぞー! 1、2、3、ダーッ!
 ・・・って、誰ものってくれないのは悲しいんだな・・・」

「あははは、鉄ったら相変わらずね。」

「おおおーーっ! こずえが笑ったーーー♪」

娘の笑顔に、猿だけでなく皆が笑顔になりました。

「笑った笑ったーーー♪」
「おいおい、鳳凰の上ではしゃぐと落ちるぞ・・・って、聞いてねぇな・・・」

こうして桃太郎たちは、無事娘を村に連れ帰るのでした。
この後、桃太郎たちはいつまでも幸せに暮らしましたとさ。めでたしめでたし♪

と言いたいところですが、現実はそんなに甘くはありません。
この後も、もしかしたらさらなる厳しい試練が彼らに襲い掛かるかもしれません。
しかし、彼らならどんなに苦しい試練も乗り越えていくことでしょう。
何故なら、彼らには何物にも代えがたい、とても強い絆があるのですから。
この劇はここでおしまいです。
ですが、きっと物語はまだまだ続いていくのです。
誰に知られることなく、誰に語られることない、彼らだけの物語が・・・


                   完





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<あとがき>

作者「はい♪ という訳で完結しました『桃太郎2』 長かったけど、書きごたえがありました。
   リクエスト(?)してくださったあの方に、この場を借りて厚く御礼申し上げます。」

高志「ほんとに長かったな。前の倍以上じゃねぇか。」

作者「しょうがないじゃないですか。色々考えてたらいつの間にかこんな量に―――」

高志「色々考えていた? ほとんどパクりなのにか?」

作者「ぎくぅっ! そ、それは・・・」

高志「地獄の内部構造、某ゲームのパクりなのにか?」

作者「・・・・・(汗)」

高志「パクり作者は許すまじ! 成敗してくれる!」

作者「そ、それは『遊愚怒羅死流』!」

高志「なんだそりゃ?」

作者「劇中に出てきた木刀の名前として考えたものです。結局使わなかったけど。
   ちなみに、『ゆぐどらしる』とうって一発変換ででたのは『湯具どら汁』だったんですよ♪」

高志「だからどうした!! 『○槌翔閃』!!」

作者「二連撃っ!?」

バシバシーーーンッ!!

作者「『○巻三連』が来なかっただけ・・・まし・・・か・・・ガクッ」

高志「まったく、こんなのが作者かと思うと頭痛がしてくるな。
   さて、ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
   長編のほうもしっかり書くようビシバシいきますので、もう少々お待ちください。
   それでは、またどこかでお会いしましょう。ご機嫌よう。」

作者「ご機嫌よう♪」

高志「まだ生きてやがったかーーーっ!!」

作者「キャーーーーーッ!!」(超ダッシュ)

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